ブックタイトル作業用品ガイドブック WORK WARE Vol.5

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概要

作業用品ガイドブック WORK WARE Vol.5

取替え式防じんマスクのろ過材の種類防じんマスクのろ過材は、粒子捕集のメカニズムから、2種類に分けられます。メカニカルフィルタ静電ろ過材沈降・慣性・さえぎり・拡散効果によって、粒子を捕集する単純な機構であるため、一般的に劣化に強く、粒子の種類によらず、捕集効率は安定しています。帯電した繊維の静電気力によって、粒子を引き寄せ捕集する機構を主としているため、何らかの理由で静電気力が弱くなると捕集効率が低下します。取替え式防じんマスクのろ過材の交換の目安メカニカルフィルタ静電ろ過材●粒子を捕集して、目詰まりによって苦しくなったら、ろ過材を交換してください。●粒子を捕集して、目詰まりによって苦しくなったら、ろ過材を交換してください。●あらかじめ定めた時間を使用した後、交換してください。※ひ素、クロム等の有害性が高い粉じん等に対して使用したろ過材については、1回使用するごとに廃棄してください。[厚生労働省通達「防じんマスクの選択、使用等について」による。(平成17年2月7日基発第0207006号)]ろ過材の保存期限メカニカルフィルタは、粒子捕集効率の低下がほとんどありません。静電ろ過材は、時間が経過すると粒子捕集効率が低下する恐れがあるので、保存期限を短くしています。防じんマスクの三原則製品に限ります。■保存期限(未開封の状態で)メカニカルフィルタ静電ろ過材(使い捨て式防じんマスク)製造日から10年DD11・12シリーズ:製造日から2年DD01・02シリーズ:製造日から3年防じんマスクの効果を上げるためには、次の三原則に留意する必要があります。1確実な使用…防じんマスクを使用して作業していますか?粉じん作業時には、常時、防じんマスクを確実に使用しなければ効果は上がりません。例えば、粉じん捕集効率99.9%の高性能マスクでも、装着していない時間が作業時間中の半分であれば、実質的な捕集効率は50%程度になってしまいます。2確実な性能…作業環境に適した防じんマスクを使用していますか?確実に装着していても、マスクの性能が低ければ、効果を上げることはできません。作業環境の粉じんに対して適したマスクを選ぶ必要があります。『防じんマスクの選択、使用等について』前頁参照3確実な密着性(フィットネス)…防じんマスクが正しく装着されていますか?防じんマスクは、吸気したとき、面体内部が陰圧になります。このため、大部分の空気は、ろ過材で粉じんを捕集されてから面体内部に入ってきますが、若干の空気は、装着者の顔面とマスクの接顔部との隙間から、粉じんを含んだまま入ってきます。従って、顔面との密着性の優れたマスクを選ぶことが大切です。マスク密着性の大きな要因:サイズ密着性を左右する最も大きな要因は、接顔体のサイズです。では、できるだけ接顔体のサイズの種類を多くして(最大6種類)、密着性の向上に努めています。全面形…顔全体を覆うもの半面形…鼻及び口辺のみを覆うものでは、「安全のためのサポート」を実施しています。6101マスク6102紙マスク6103防じんマスク6104防毒マスク6105簡易マスク6107付属品安全保護具類61防じんマスクの説明6106フィルター6199マスク諸口粉じん障害について?恐ろしい粉じん?どこにでもあるだけに、誰もあまり気にしませんが、恐ろしいのは、粉じんです。『粉じん』とは、岩石等の固体物質の微粉、金属蒸気が冷えて固化したヒューム及び液体の微粒子であるミストも含む粒子状物質の総称です。石綿(アスベスト)による発癌、中皮腫は、その典型ですが、無毒な粉じんでも長期にわたって、吸引すると、『じん肺』という不治の病の原因となりますから油断は禁物です。じん肺は、現代医学でも治せない恐ろしい病気で、肺結核、気管支炎などいろいろな病気にかかり易くなるだけでなく、物質によっては癌を誘発するといわれています。このような粉じん障害を防止するために、粉じん障害防止規則の第1条では、「事業者は、粉じんにさらされる労働者の健康障害を防止するため、設備、作業工程又は作業方法の改善、作業環境の整備等必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」との趣旨が述べられています。粉じん作業を行う場合には、粉じん発生源に局所排気装置を設置する等の作業環境改善を講じるとともに、場合によっては、有効な呼吸用保護具(国家検定合格品の防じんマスク)を作業者に使用させることが必要です。じん肺(石工肺)粉じんによって組織変化した肺の写真※じん肺粉じんを吸入することによって、肺に生じた線維増殖性変化のため、呼吸障害を起こす病気で、古くから「よろけ」と呼ばれ、不治の病として恐れられています。製品は、各メーカーの取扱説明書を確認の上ご使用ください。073