ブックタイトル作業用品ガイドブック WORK WARE Vol.5

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概要

作業用品ガイドブック WORK WARE Vol.5

安全保護具類61防毒マスクの説明6101マスク6102紙マスク6103防じんマスク6104防毒マスク6105簡易マスク6106フィルター6107付属品6199マスク諸口防毒マスクGas Respirators防毒マスクは、環境に存在する有毒ガス及び混在する粒子状物質を除去し、着用者が吸入する空気を浄化します。防毒マスクは、面体と吸収缶から構成され、使用できる有毒ガス等の濃度の上限によって、直結式小型、直結式、隔離式の3種類に分類されます。吸収缶の種類は多数ありますが、このうち有機ガス用、ハロゲンガス用、アンモニア用、亜硫酸ガス用、一酸化炭素用の5種類については、国家検定に合格したものを使用しなければなりません。粒子状物質も除去する場合は、防じん機能を有する吸収缶を使用してください。防じん機能は、区分L3、L2、L1及びS3、S2、S1に分類されます。この性能(粒子捕集効率)は、防じんマスクと同等です。作業環境に応じた吸収缶を選び、吸収缶を面体に取り付け、正しくお使いください。国家検定の概要■吸収缶の除毒能力■防じん機能(捕集効率)の試験条件試験粒子対応ガスの種類(表示色)粒径分布の中央値[μm]DOP【液体】NaCl【固体】0.15 ? 0.25 0.06 ? 0.1(σg≦1.6)(σg≦1.8)試験濃度[mg/m 3]≦100≦50試験流量[L/min]8585試験時間200 mg 100 mg供給されるまで供給されるまで■表1防毒マスクが使用できる有毒ガス等の濃度の上限濃度の上限マスクの種類■防じん機能を有する防毒マスクの区分区分試験粒子粒子捕集効率[%以上]吸収缶の通気抵抗(at 40 L/min)[Pa以下]DOP NaCl直結式小型直結式隔離式(1)L3S399.9370370400L2S295.0290290320L1S180.0280280310防じん機能を有しないもの220220250(280)注(1)()の数値は一酸化炭素用吸収缶の場合略語等の意味DOP:フタル酸ジオクチルNaCl:塩化ナトリウムσg:幾何標準偏差L:Liquid試験粒子が液体S:Solid試験粒子が固体3:粒子捕集効率99.9%以上2:粒子捕集効率95.0%以上1:粒子捕集効率80.0%以上防毒マスクを使用できる作業環境(日本呼吸用保護具工業会技術委員会指針から抜粋)資料をご希望の場合には、ご連絡ください。1.酸素濃度18%以上の環境であること。2.使用しようとする防毒マスクに対し、環境空気中の有毒ガス等の平均濃度(推定される個人ばく露濃度)が表1のいずれも超えないこと。ただし、防毒マスクの1日の使用時間が30分未満の場合は、表2を適用することができます。3.常温・常湿及び常圧の環境であること。安衛法による直結式小型0.1 %工業会による※N1は、次の値とする。防護係数を測定した場合は、その防護係数計数値(ただし、100が上限値)。防護係数を測定しない場合は、50とする。■表2 1日の使用時間が30分未満の場合に、防毒マスクが使用できる有毒ガス等の濃度の上限濃度の上限マスクの種類安衛法による直結式小型0.1 %試験ガス工業会による(1)最高許容透過濃度[ppm]試験濃度[%]※N2は、次の値とする。防護係数を測定した場合は、その防護係数計数値の3倍(ただし、300が上限値)。防護係数を測定しない場合は、150とする。直結式小型直結式隔離式規格値[分以上]試験濃度[%]安衛法の「防毒マスクの規格」において、マスクの種類ごとに使用できる環境濃度の上限が定められています。しかし、顔とマスクの隙間からの漏れ(密着性)等を考慮し、海外の規格を参考にして、より高い安全を求め、ばく露限界の倍数による上限で判断することを示したものが、表1、2です。有毒ガスの環境濃度が、表1、2に示す濃度のうちひとつでも超える場合には、送気マスク又は自給式呼吸器をお使いください。注(1)アンモニアは1.5%(2)アンモニアは3.0%(3)ばく露限界日本産業衛生学会の勧告する許容濃度値を適用します。ただし、許容濃度が定められていない有毒ガス等にあっては、ACGIH(米国産業衛生専門家会議)の勧告するTLV-TWA*を適用します。*TLV-TWA(時間荷重平均値)1日8時間、1週40時間の平常作業で有害物質に繰り返しばく露されたとしても、ほとんどすべての作業者に健康障害を招くことがないと考えられる気中濃度の時間荷重平均値を示します。安衛法:労働安全衛生法工業会:日本呼吸用保護具工業会技術委員会全面形…顔全体を覆うもの規格値[分以上]試験濃度[%]規格値[分以上]有機ガス用(黒)シクロヘキサン50.03500.3300.5100ハロゲンガス用(灰及び黒)塩素10.02400.3150.560アンモニア用(緑)アンモニア500.1401.0102.040亜硫酸ガス用(黄赤)亜硫酸ガス50.03350.3150.550一酸化炭素用(赤)一酸化炭素501.0180注(1)最高許容透過濃度:吸収缶に試験ガス含有空気を通した場合、吸収缶を通過した空気中の試験ガスの濃度が破過と判定されない最高の濃度。直結式1.0(1)%隔離式2.0(2)%直結式1.0(1)%隔離式2.0(2)%全面形の場合ばく露限界(3)のN1倍まで全面形の場合ばく露限界(3)のN2倍まで半面形の場合ばく露限界の10倍まで半面形の場合ばく露限界の30倍まで半面形…鼻及び口辺のみを覆うもの作業環境に適した吸収缶や面体を選択しないと、防毒マスク本来の能力が発揮できないだけでなく、作業者が危険な状態に陥ることがあります。074資料提供株式会社重松製作所様