ブックタイトル作業用品ガイドブック WORK WARE Vol.5

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概要

作業用品ガイドブック WORK WARE Vol.5

「破過曲線図の見方」と「吸収缶の有効時間の概略算定方法」(一酸化炭素用吸収缶には、適用できません。)■破過曲線図の例直結式小型吸収缶CA -104NⅡ/OV(有機ガス用)0.10試験条件:最高透過許容濃度シクロヘキサン5 ppm流量30L/min0.08シクロヘキサン温度20℃湿度50%RHガス0.06濃度0.04[%]0.0200 100 200 300(350)400 500■吸収缶の有効時間の概略算定方法1ガス濃度が一定の時(例)ガス濃度2 %で破過時間50分の吸収缶を、ガス濃度0.5 %の環境で使う場合の有効時間は?新品時の能力=2%×50分=100 %分これを0.5 %の環境で使う場合は100 %分=200分0.5 %吸収缶の交換の目安*破過時間[min]※1グラフの点線部分は、シクロヘキサン濃度0.02 %(200 ppm)で約350分の有効時間があることを示します。※2実際に使用される場合は、現場の温湿度等によって、破過時間*が変化します。破過曲線図は、吸収缶に添付されています。作業環境のガスを測定して、そのガスについて破過曲線図から有効時間を算定してください。(以下の「■吸収缶の有効時間の概略算定方法」参照)吸収缶の有効時間は、いろいろな要素(ガス濃度、温度、湿度、呼吸量等)によって大きく左右されます。一般に、ガス濃度が低い時は、有効時間が長く、ガス濃度が高い時は、短くなります。また、吸収缶を繰り返し(断続)使用する場合は、算出した有効時間よりも短くなることがあります。十分安全を考慮し、早めに交換してください。*破過時間:吸収缶に一定濃度の有毒ガスを連続して通気した際、通気の開始から破過**までの時間**破過:吸収缶に有毒ガスを通気した際、透過側から最高許容透過濃度を超える有毒ガスが漏出する現象2ガス濃度が変わった時(例)ガス濃度0.5 %で破過時間120分の吸収缶を(概算)新品時の能力=0.5 %×120分=60 %分残存能力=60 %分-1%×20分-0.25 %×40分1回目ガス濃度1%の環境で20分使用し、=60 %分-20 %分-10 %分2回目〃0.25%の環境で40分使用した吸収缶を=30 %分3回目〃0.5 %の環境で使う場合の有効時間は?従って、3回目ガス濃度0.5 %の環境で使う場合は30 %分=60分0.5 %6101マスク安全保護具類61防毒マスクの説明6102紙マスク6103防じんマスク1 使用時間を正確に記録し、あらかじめ設定した時間を目安とする。現場のガス濃度(平均値)を測定し、破過曲線図から破過時間を求めた後、十分安全を考慮した使用時間を目安として交換します。有機ガス用吸収缶を2種類以上の有機ガスが混在している環境で使用する場合は、最も沸点の低いガスに対する破過時間を基準として、使用時間を定めておけば、安全です。2湿気又は有毒物質の吸収による、吸収缶の質量増加を量って目安とする。(吸湿しても能力が減退しない吸収缶を除く。)吸収缶は、有毒ガスを吸収することによって、質量が増加しますので、この増量を吸収缶交換の目安とすることができます。ただし、吸収缶の質量増加は、環境の湿度、ガスの種類、濃度などによっても異なります。この方法を採用するには、作業環境のガス濃度、湿度などが比較的安定している必要があります。3 使用中に臭気・刺激・味覚を感じたときは、速やかに交換する。管理濃度より低い濃度で臭気を感じる有毒ガス等に対しては、臭気によって吸収缶の交換時期を判定することができます。ただし、嗅覚には個人差があり、透過は徐々に増加しますので、人間の嗅覚が麻痺しやすいことを考慮すると、この方法だけに頼るのは危険です。6104防毒マスク6105簡易マスク6106フィルター6107付属品6199マスク諸口4一酸化炭素用、シアン化水素(青酸)用、メタノール用の吸収缶は、必ず1回使用ごとに廃棄する。メタノール吸収缶については、製品に限ります。5フィルタと一体型の防じん機能付き吸収缶の場合、1のあらかじめ設定した使用時間に達する前であっても息苦しくなったら交換する。※いずれも完全な方法ではありませんが、現場の状況によっていずれかを、あるいは複数の方法で判定してください。未使用吸収缶の保存期限製品に限ります。■未使用吸収缶の保存期限吸収缶の種類保存期限望ましい保存状態直結式小型直結式隔離式望ましい保存状態において、製造日から2年ただし、エチレンオキシド用及びメタノール用は、製造日から1年望ましい保存状態において、製造日から5年ただし、一酸化炭素用は、製造日から2年また、直結式吸収缶CA-602/OV(GM82SF)は、製造日から2年1.未開封であること。2.包装に穴あき等の破損がないこと。3.缶体にさびや変形がないこと。いずれかを満たさない場合には廃棄してください。4. 通常の状態(振動がなく、常温、常湿)で、直射日光の当らない場所に保管されていること。※保管場所の温度が50℃を超えると、吸収缶の包装が破裂する恐れがあります。「望ましい保存状態4.」を満たさない場合は、に必ずお問い合わせください。製品は、各メーカーの取扱説明書を確認の上ご使用ください。075